絞るほどコンセプトは強く刺さる|「誰に」を欠いた商品が埋もれる理由とは?

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こんにちは。代表の坂田です。

今日は広告で不可欠なコンセプトの話を書いてみます。

商品やサービスを考えるとき、「できるだけたくさんの人に届けたい」と思うのは、

自然なことだと思います。

対象を広げれば広げるほど、チャンスも増える気がしますよね。

でも実際には、誰に向けたものかがぼんやりしている商品って、なかなか印象に残らないです。

どれだけ丁寧に作られていても、どれだけ品質が高くても、「あ、これ自分のことだ」と

思ってもらえなければ、なかなか手を伸ばしてもらえません。

コンセプトって、広げれば広げるほど薄くなって、

絞れば絞るほど相手の心にスッと入っていくものなんです。

「誰に」がないと、どんなにいい商品でも埋もれていく

「すべての方におすすめ」「幅広い年代に対応」「あらゆる企業に役立つ」

こういった言葉、よく見かけますよね。

間口が広くて良さそうに見えるんですが、実は受け取る側には刺さりにくいんです。

なぜかというと、誰にでも当てはまる言葉は、同時に「自分のことじゃないかも」と感じさせてしまうから。

似たような商品やサービスが溢れている中で、選ばれる理由がなかなか生まれないんです。

たとえば「忙しい人向けの商品」という表現だと、

学生も、会社員も、主婦も、経営者も全員が対象になります。

でも、それだと具体的なイメージが湧きにくい。

一方で、「毎日仕事に追われて、気づいたら自分の健康管理が後回しになっている40代経営者のための商品」と

言われたら、どうでしょう? 該当する人には「あ、これ私のことだ」ってなりますよね。

商品が悪いんじゃなくて、届く形になっていない。それが「埋もれる」原因だったりします。

「人」で絞ると、言葉も表現も変わってくる

コンセプトを強くしたいなら、「何を売るか」より先に「誰のためか」を考えることが大切です。

「人」で絞るというのは、単に年齢や性別を決めることじゃありません。

その人がどんな状況にいて、何に悩んでいて、何を求めているのか。そこまで想像することです。

たとえばホームページ制作でも、「中小企業向け」だとまだぼんやりしています。

でも「採用に悩む地方の製造業向け」となると、一気に輪郭がはっきりしますよね。

人材不足に頭を抱えている担当者さんなら、「これ、うちのことかも」と感じてもらいやすくなります。

学校のパンフレットも同じです。「学生向け」より

「〇〇〇〇を目指す高校生が、自分らしい進路を見つけるための学校案内」の方が、

ずっと温度感が伝わってきませんか?

対象が明確になると、言葉に気持ちが乗ってくるんです。

絞ることは「排除」じゃなくて「届けるための設計」

「対象を狭めるのはもったいない」という気持ち、すごくわかります。

でも、絞ることは切り捨てることじゃないんです。必要な人に、ちゃんと届けるための工夫なんです。

たとえば化粧品なら、「誰でも使えるスキンケア」より

「子育て中で自分に時間が取れない30代向けの時短スキンケア」の方が、

生活のリアルに寄り添っている感じがしますよね。言葉がその人の日常に入り込んでいくイメージです。

強いコンセプトって、広く浅く届くんじゃなくて、まず一人に深く刺さるところから始まるんだと思います。

その深さが共感を生んで、じわじわと周りにも広がっていく。

ただし、絞りすぎには注意

とはいえ、細かく条件をつけすぎるのも考えものです。

「名古屋市在住・42〜45歳・男性経営者・趣味はゴルフ・平日は忙しく休日だけ健康を意識している人」。

これだと具体的すぎて、届く人が限られすぎてしまいます。

大切なのは、「一番届けたい人は誰か」をはっきりさせること。

その人を中心に置きつつ、周りにも届く余白を残しておく。このバランスが、現実的で力のあるコンセプトを生みます。

広げすぎると薄くなる。でも絞りすぎると届かなくなる。

ちょうどいい場所を探すのが、コンセプト設計の醍醐味でもあります。

まとめ|「誰のためか」がわかると、すべてが変わる

商品やサービスの魅力を伝えるとき、つい「何ができるか」を語りたくなりますよね。

でもその前に、「これは誰のためのものか」が見えているかどうかが、実はとても大事なんです。

「誰に」が明確になると、言葉が変わります。見せ方が変わります。

そして何より、受け取った人が「これ、自分のためかもしれない」と感じてくれる確率が上がります。

 

私たちは、Web制作やデザインだけでなく、「どう打ち出すか」という広告・発信の戦略づくりも一緒に考えています。

「うちの商品、なんとなく伝わってない気がする」

「ターゲットは決めたけど、言葉にできない」そんなお悩みがあれば、コンセプト設計の段階からご相談いただけます。

せっかくいいものを作っているなら、ちゃんと届く形で世の中に出したい。

そのお手伝いができれば、とても嬉しいです。

まずは気軽にお声がけください。一緒に「刺さるコンセプト」を考えましょう。

クリニックの一部改修時に、ホームページも見直すと効果が高まる理由とは?

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クリニックの一部改修時に、ホームページも見直すと効果が高まる理由とは?

こんにちは。代表の坂田です。

弊社ではクリニックのお客様も見えます。今回は事例を踏まえて結果を報告させていただきます。

クリニックの改修は、患者さんへの大切なメッセージでもあると思っています。

受付がきれいになった、トイレが使いやすくなった、待合室が明るくなった。

そういった変化は、通ってくださっている患者さんに「ここを選んでよかった」と感じてもらうことにつながります。

初めて来院される方にとっても、院内の清潔感や設備の整い方は、安心感を判断するうえでとても重要な要素です。

ただ、改修を終えたクリニックでよく起きることがあります。

院内は新しくなっているのに、ホームページの写真は以前のままになっている、というケースです。

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企業PRに縦型動画が重要な理由とは?今、企業が取り組むべき発信手法を解説

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企業PRに縦型動画が重要な理由とは?今、企業が取り組むべき発信手法を解説

こんにちは。代表の坂田です。

Instagramのリール、TikTok、YouTubeショート。 気づけば、縦型動画を見ない日がなくなってきました。

電車の中でも、ちょっとした待ち時間にも、

スマートフォンを縦に持ったまま動画を見ている人の姿はもう珍しくありません。

そんな日常の変化が、企業のPRにも少しずつ影響を与えはじめています。

これまで企業の情報発信といえば、 ホームページ、パンフレット、写真、横型の動画が中心でした。

もちろん今もそれらは大切ですが、 そこに「短時間で伝わる縦型動画」が加わることで、

届く相手の幅が大きく広がるようになっています。

「縦型動画って、若者向けでしょ?」 「Instagramみたいな世界観は、うちの会社には合わない気がして…」

こうした声も、よく聞きます。 ただ実際には、縦型動画は派手な演出をするためのフォーマットではありません。

自社の雰囲気、現場の空気、働く人の表情- そういったものをありのままに届けるための手段として、

今は多くの業種の企業が静かに、着実に活用を進めています。

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「映え」よりも「本音」。オープンキャンパスの裏側で見えた、高校生の心を開く学生の言葉

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「映え」よりも「本音」。オープンキャンパスの裏側で見えた、高校生の心を開く学生の言葉

こんにちは。代表の坂田です。

先週の記事では、入試相談における「紙」のパンフレットが、

親子の合意形成にいかに重要かをお伝えしました。

しかし、どれほど優れたツールを用意しても、その中身に「体温」が宿っていなければ、

今の高校生の心には届きません。

私は長年、ある大学様のオープンキャンパスに裏方として参加し続けています。

レンズ越しに、あるいは会場の片隅から受験生の動向を観察していると、ある確信に突き当たります。

今の高校生は、大人が用意した「綺麗な言葉」を驚くほど冷静に見抜いている、ということです。

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オープンキャンパスの現場で確信した、パンフレットや募集要項の正体

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オープンキャンパスの現場で確信した、パンフレットや募集要項の正体

こんにちは。代表の坂田です。

前回の記事でも紹介しましたが新年度がスタートし、

連日、次年度に向けた大学案内や募集要項の納品・打ち合わせで各校を飛び回っています。

昨今、文部科学省が進めるデジタル化の流れもあり、

学生募集要項などをWebへ完全移行する動きが加速しています。

確かに効率やコストを考えれば、デジタルは正解かもしれません。

しかし、納品現場で広報担当者様と深くお話ししていると、ある切実な悩みに突き当たります。

「デジタルだけでは、学校の『空気感』や『手触り感』が、受験生の心に届かないのではないか?」

この問いに対する答えを、私はオープンキャンパスの「現場」で確信しました。

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卒業式の「静かな熱」と、先生から贈られた7つの言葉。

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卒業式の「静かな熱」と、先生から贈られた7つの言葉。

こんにちは。代表の坂田です。

アトマでは、創業当初より長年にわたり、ある学校様の卒業アルバム制作に携わらせていただいています。

先日も、その中学校の卒業式へ撮影に伺ってきました。

毎年この場に立ち会っていますが、卒業式という行事には、言葉では言い表せない独特の空気感があります。

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「No.1」という言葉の重み。広告の「誠実さ」が問われる時代。

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「No.1」という言葉の重み。広告の「誠実さ」が問われる時代。

こんにちは。代表の坂田です。

野球の世界大会「WBC(World Baseball Clasic)」は残念ながら敗退してしまいました。

国を背負って戦った選手に心からお礼をお伝えしたいです。

「ありがとうございました。そして、お疲れさまでした。」各チームでのこれからの活躍を期待します。

さて、先週末、広告業界を揺るがす大きなニュースがありました。

それは、ある企業が自社サービスを「顧客満足度No.1」などと表示していたことに対し、

消費者庁が「根拠がない」として多額の課徴金納付を命じたというものです。

今回のケースを簡単に解説すると、問題となったのは「調査のやり方」でした。

実際には利用者の満足度を測る調査ではないのに、特定のイメージだけを植え付けるような、

いわゆる「No.1を取るための調査」を行っていたことが、景品表示法違反(優良誤認)とみなされたのです。

(13年目の一歩を踏み出したばかりの私としても、このニュースには背筋が伸びる思いがしました。)

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3月の「印刷パニック」を回避せよ。プロが教える年度末の生存戦略。

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3月の「印刷パニック」を回避せよ。プロが教える年度末の生存戦略。

こんにちは。代表の坂田です。

3月のカレンダーをめくった瞬間、私たちは少しだけ身構えます。

広告制作から印刷までワンストップで請け負う弊社にとって、

3月はまさに「1年で最も印刷現場が気になる」1ヶ月だからです。

なぜ、3月になると印刷現場はこれほどまでに立て込むのでしょうか?

そして、大切なお客様のプロモーションを「納期遅延」という最悪の事態から守るために、

今何を知っておくべきか。現場の裏側を少しだけお話しします。

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その「かっこいい」は誰のもの?抽象的な理想をデザインに落とし込む「観察」の力

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その「かっこいい」は誰のもの?抽象的な理想をデザインに落とし込む「観察」の力

こんにちは。代表の坂田です。

お客様との初回打ち合わせで、「どんなデザインにしたいですか?」と伺うと、

よくいただくお答えがあります。

それが、「かっこいい感じに」「おしゃれな雰囲気で」といった言葉です。

実は、ここが制作のスタート地点であり、一番の難所でもあります。

なぜなら、「かっこいい」や「おしゃれ」の定義は、

人によって驚くほど異なる「抽象的なもの」だからです。

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その「No.1」は本物ですか?広告で事故らないための、誠実な根拠の作り方

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その「No.1」は本物ですか?広告で事故らないための、誠実な根拠の作り方

こんにちは。代表の坂田です。

今日は、広告やWebのコピーでよく見かける、

でも実は「事故」になりやすいテーマ。 それが 「No.1表示」 です。

「顧客満足度No.1」「人気No.1」「選ばれてNo.1」など。

正直、キャッチコピーとしての引きは抜群に強いです。

言葉ひとつで安心感が出ますし、お客様の判断を後押ししてくれます。

ただ、制作現場の人間として、私はいつもこう自問自答します。

「それ、本当にNo.1と言い切れる根拠はありますか?」

消費者庁も「No.1表示」に関する実態調査報告書を出しており、

根拠が曖昧なケースには厳しい目を向けています。

今回は、大事故を防ぐための私なりのチェックポイントを整理します。

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