その「かっこいい」は誰のもの?抽象的な理想をデザインに落とし込む「観察」の力
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こんにちは。代表の坂田です。
お客様との初回打ち合わせで、「どんなデザインにしたいですか?」と伺うと、
よくいただくお答えがあります。
それが、「かっこいい感じに」「おしゃれな雰囲気で」といった言葉です。
実は、ここが制作のスタート地点であり、一番の難所でもあります。
なぜなら、「かっこいい」や「おしゃれ」の定義は、
人によって驚くほど異なる「抽象的なもの」だからです。
打ち合わせは、玄関を入る前から始まっている
抽象的なイメージを、どうやって具体的なデザインに変換するか。
私が初回訪問の際に大切にしているのは、実は「会話」だけではありません。
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建物の外観や、オフィスの扉を開けた時の空気感
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受付や会議室に置かれた小物、掲示されているもの
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案内してくださる方の所作や、社員さんの表情
こうした目に見える「景色」のすべてが、
その会社のミッションや代表の想いを映し出す「具体的なヒント」になります。
言葉にならない会社の空気感を肌で感じ、
そこから「この会社にとっての正解」を推定するようにしています。
また、会話の中でも、抽象的な話が出てきた時は「それは、例えばこういうことですか?」と質問を重ね、
具体的な考えを引き出すことを心がけています。
「やり直し」は、自分の実力不足と捉える
それでも、ごく稀に「担当者の方と上層部の方でデザインの方向性が違った」といった理由で、
大きなやり直しが発生することがあります。
正直に言えば、抽象的なイメージを捉え違えて具体的な形にしてしまうと、
実際に作業をするデザイナーに大きな負担をかけてしまいます。
私も時には制作者に申し訳ない思いで「もう一度やり直してほしい」と頼むことがありますが、
そのたびに「自分のヒアリングと調整の実力が、まだまだ不足している」と痛感します。
だからこそ、同じミスを繰り返さないためにどう動くべきか。日々勉強の毎日です。
すべての「体験」を仕事の引き出しに
今年に入り、座禅や写経など、
さまざまな「新しい体験」を増やしているのも、実はこのためです。
現場での行動心理を学び、自分の「引き出し」を増やすこと。
単に「楽しかった」で終わらせるのではなく、
「なぜ、自分は今これを楽しんだのか?」 「どうして、この瞬間に心が動いたのか?」 と
考える癖をつけるようにしています。
この「なぜ?」の積み重ねが、お客様の抽象的な要望を、
より解像度の高い具体的なデザインへとつなげる力になると信じています。
最後に
広告デザインは、いわば「抽象と具体の格闘」です。
「お客様とその先のお客様をつなげる」という弊社のミッションを具現化するために、
これからも一歩ずつ、泥臭くチャレンジを続けていきます。
デザインのご相談は、ぜひ「まとまっていない、抽象的な状態」からお聞かせください。
一緒に、あなただけの正解を見つけていきましょう。